【タイムボカンシリーズ】昭和ドタバタギャグアニメの金字塔を振り返る!

【タイムボカンシリーズ】昭和ドタバタギャグアニメの金字塔を振り返る!

1975年に放送開始された『タイムボカン』を皮切りに、80年代にかけて数々の名作を世に送り出したタイムボカンシリーズ。タイムトラベルを題材にしたドタバタギャグアニメとして、昭和のアニメ史に燦然と輝く金字塔です。

個性豊かなキャラクターたち、奇想天外なメカニック、そして何よりも子供から大人まで楽しめる痛快なギャグは、当時の子供たちを夢中にさせ、社会現象とも言えるほどの人気を博しました。

本記事では、そんなタイムボカンシリーズの魅力を改めて振り返り、その歴史と各作品の見どころを徹底解説していきます。

タイムボカンシリーズとは?

タイムボカンシリーズとは、タツノコプロが制作した一連のテレビアニメシリーズで、タイムトラベルを題材に、正義の味方と悪役がタイムマシンを使って過去の世界で繰り広げるドタバタ劇が基本フォーマットとなっています。

シリーズの特徴は、以下の通りです。

  • タイムトラベル
    各作品の主人公たちは、タイムマシンに乗って様々な時代へタイムトラベルします。
  • 個性的なメカニック
    各作品に登場するタイムマシンやメカニックは、ユニークでコミカルなデザインが特徴です。
  • 魅力的な悪役トリオ
    各作品に登場する悪役トリオ(ドロンボー一味など)は、コミカルな掛け合いや、毎回懲らしめられる展開が人気を集めました。
  • 勧善懲悪のストーリー
    基本的には、正義の味方が悪役を懲らしめる勧善懲悪のストーリーが展開されます。
  • お約束の展開
    シリーズを通して、お約束とも言える展開がいくつか存在します。

タイムボカンシリーズは、これらの要素が絶妙に組み合わさることで、子供から大人まで幅広い層に愛される作品となりました。

昭和のタイムボカンシリーズ アニメ一覧

タイムボカン (1975-1976)

タイムボカン
引用元:タツノコプロ

タイムボカンシリーズの原点となる作品。主人公の丹平と、相棒のチョロ坊が、タイムマシン「タイムボカン」に乗って、悪玉トリオのドロンボー一味と過去の世界で対決します。タイムトラベル、メカバトル、ギャグ、勧善懲悪といった、シリーズの基本フォーマットが確立された作品です。

放送期間 1975年10月4日 – 1976年12月25日
話数 全61話
監督 笹川ひろし
脚本 小山高男、桜井正明、鳥海尽三 他
キャラクターデザイン 天野嘉孝
メカニックデザイン 中村光毅

タイムトラベルの実験中に消息を断った木江田博士。助手の丹平と孫娘の淳子は時間を超えて捜索するが、手掛かりの宝石ダイナモンドを狙い悪玉マージョ一味が追って来る。人気シリーズ『タイムボカンシリーズ』の第一作となるSFギャグ作品。引用元:タツノコプロ

後にゲームソフト「ファイナルファンタジー」シリーズが大人気となる、天野嘉孝氏による個性的なキャラクターデザインや、「機動戦士ガンダム」の美術監督としても知られる、中村光毅氏によるコミカルなメカデザインが魅力です。ドロンボー一味のコミカルな掛け合いや、毎回懲らしめられる展開は、後のシリーズにも受け継がれる要素となりました。

ヤッターマン (1977-1979)

タイムボカンシリーズ ヤッターマン
引用元:タツノコプロ

タイムボカンシリーズ第2作。前作のヒットを受けて制作され、さらに人気が爆発。シリーズ最高傑作との呼び声も高く、社会現象とも言えるほどのブームを巻き起こしました。平均視聴率20%超え、最高視聴率は28.4%という驚異的な数字を記録しています。正義の味方であるガンちゃんとアイちゃんが、犬型ロボットのヤッターワンをはじめとするメカを駆使して、ドロンボー一味と戦います。前作よりもギャグ要素が強化され、特にドロンボー一味のコミカルな掛け合いが人気を博しました。

放送期間 1977年1月1日 – 1979年1月27日
話数 全108話
監督 笹川ひろし、原征太郎
脚本 山本優、桜井正明、鳥海尽三 他
キャラクターデザイン 天野嘉孝、中森恵子、高田明美
メカニックデザイン 大河原邦男

タイムボカンシリーズ第2作。黄金のありかを示すといわれるドクロストーンを巡って、正義の味方ヤッターマンと泥棒一味のドロンボーが世界中を駆けめぐり争奪戦を繰り広げる。シリーズの人気を決定づけたタツノコギャグアニメの決定版。引用元:タツノコプロ

「機動戦士ガンダム」で有名な大河原邦男氏がメカデザインを担当したことで、メカニックのデザインがより洗練され、後のロボットアニメに大きな影響を与えました。おしおきシーンや、ドロンボー一味のメカが毎回ユニークなデザインで登場するのも見どころです。特にドロンジョ様の美貌と、ボヤッキー、トンズラーとの掛け合いは、シリーズ屈指の人気を誇ります。

ゼンダマン (1979-1980)

タイムボカンシリーズ ゼンダマン
引用元:タツノコプロ

タイムボカンシリーズ第3作。前2作の成功を受けて制作され、安定した人気を獲得しました。今回は、善玉側は鉄ちゃんとさくらちゃん のコンビ。悪玉は、ムージョ様、トボッケー、ドンジューローの3人組。前作に引き続き、タイムトラベルで過去の世界を舞台に、善玉と悪玉が「命の源」を巡って争奪戦を繰り広げます。

放送期間 1979年2月3日 – 1980年1月26日
話数 全52話
監督 笹川ひろし
脚本 山本優、小山高男 他
キャラクターデザイン 天野嘉孝
メカニックデザイン 大河原邦男

善意のカタマリ・ゼンダマンと、悪のカタマリ・アクダマンが不老長寿の秘薬 “命のもと”を巡り、歴史上の人物たちを巻き込んで争奪戦を繰り広げる。ユニークなメカバトルがさらに進化したタイムボカンシリーズの第3作。引用元:タツノコプロ

敵メカが巨大でユニークなデザインが多いのが特徴です。また、ムージョ様の美貌と、トボッケー、ドンジューローのコミカルな掛け合いも健在です。

タイムパトロール隊オタスケマン (1980-1981)

タイムボカンシリーズ タイムパトロール隊オタスケマン
引用元:タツノコプロ

タイムボカンシリーズ第4作。今回は、タイムパトロール隊が活躍する設定で、主人公のヒカルとナナが、タイムパトロール隊の一員として、過去の世界で歴史を改変しようとする悪党たちと戦います。

放送期間 1980年2月2日 – 1981年1月31日
話数 全53話
監督 笹川ひろし
脚本 小山高男、山本優 他
キャラクターデザイン 天野嘉孝
メカニックデザイン 大河原邦男

オジャママンを操って歴史を意のままに改変しようと企むトンマノマント。正義の味方オタスケマンが、正しい歴史を守るため7つのメカで立ち向かう。シリアスな結末が話題を呼んだタイムボカンシリーズ第4作。引用元:タツノコプロ

歴史上の人物に扮したゲストキャラクターが登場するのが特徴で、歴史の知識を交えたギャグが楽しめます。また、タイムパトロール隊という設定を活かした、スピーディーな展開も見どころです。悪役は、アターシャ、セコビッチ、ドワルスキーの3人組。1980年代に入り、SF要素を強めた作品として制作されました。

ヤットデタマン (1981-1982)

タイムボカンシリーズ ヤットデタマン
引用元:タツノコプロ

タイムボカンシリーズ第5作。今回は、巨大ロボット同士のバトルが中心となるのが特徴です。主人公のワタルとコヨミが、巨大ロボット「大馬神」を操り、ミレンジョ、コケマツ、スカドンの悪玉トリオと戦います。

放送期間 1981年2月7日 – 1982年2月6日
話数 全52話
監督 笹川ひろし
脚本 小山高男 他
キャラクターデザイン 天野嘉孝
メカニックデザイン 大河原邦男

伝説の鳥・ジュジャクを捕まえた者がナンダーラ国の王となる。千年後の未来の王位をめぐり、ヤットデタマンとミレンジョ一味が時空を越えて大激突。物語設定が深みを増し、シリーズに新たな方向性が示されたタイムボカンシリーズ第5作。引用元:タツノコプロ

1980年代に入り、ロボットアニメの人気が高まっていた時期に制作されました。それまでのキャラクターやロボットとは異なり、より現代的な印象を与えます。

逆転イッパツマン (1982-1983)

タイムボカンシリーズ 逆転イッパツマン
引用元:タツノコプロ

タイムボカンシリーズ第6作。1980年代に入り、アニメの表現が多様化してきた時期に制作され、タイムボカンシリーズとしても新しい試みが見られました。主人公の豪 速九は、普段はメカ整備のサラリーマンですが、ピンチになるとイッパツマンに変身して活躍します。タイムボカンシリーズとしては珍しく、シリアスな展開や人間ドラマが描かれるのが特徴です。また、前作に引き続き巨大ロボットが登場し、迫力のあるバトルを繰り広げます。

放送期間 1982年2月13日 – 1983年3月26日
話数 全58話
監督 笹川ひろし
脚本 小山高男、鳥海尽三 他
キャラクターデザイン 天野嘉孝
メカニックデザイン 大河原邦男

あらゆる時代のあらゆる場所にリース品を届ける時空レンタル業。ライバル社の妨害のためなら汚い手もいとわないムンムン一味の前にイッパツマンが立ちはだかるサラリーマンの悲哀をコミカルに描いたタイムボカンシリーズ第6作。引用元:タツノコプロ

主人公がサラリーマンという設定が斬新で、彼の成長や葛藤が描かれる点が、これまでのシリーズとは異なる魅力となっています。また、敵役のクリーン悪トリオ(ムンムン、コスイネン、キョカンチン)のコミカルな掛け合いも健在です。

イタダキマン (1983)

タイムボカンシリーズ イタダキマン
引用元:タツノコプロ

タイムボカンシリーズ第7作。本作は、これまでのシリーズとは大きく異なり、時代劇風の世界観で、西遊記をモチーフにした物語が展開されます。主人公の孫田空作は、イタダキマンに変身して、三蔵法子の末裔である三蔵法子たちと共に、オシャカ様の宝を探す旅に出ます。

放送期間 1983年4月9日 – 1983年9月24日
話数 全20話
監督 笹川ひろし
脚本 小山高男、酒井あきよし 他
キャラクターデザイン 天野嘉孝
メカニックデザイン 大河原邦男

これまでのタイムトラベルの要素がなくなり、宝探しをテーマにした冒険活劇となっています。また、巨大ロボットも登場せず、ギャグ要素を重視した内容となっています。悪役は、ヤンヤン、ダサイネン、トンメンタンの二束三文トリオ。

シリーズのマンネリ化を打破するために、大幅な路線変更が行われましたが、低視聴率も相まって、結果的にシリーズの中では異色作となりました。

まとめ

今回は、タイムボカンシリーズの歴史と各作品の魅力を振り返りました。タイムトラベル、個性豊かなメカ、憎めない悪役たち、そしてドタバタギャグ…タイムボカンシリーズは、子供から大人まで幅広い世代に愛される作品でした。

あなたの好きなタイムボカンシリーズは何でしょうか?

タイムボカンシリーズは、現在でもDVDや動画配信サイトなどで視聴することができますので、機会があればぜひ改めてご覧になってみてください。

feelstyleでは、これからも昭和の懐かしいアニメや特撮、アイドルなどの情報を発信していきますので、お楽しみに!

コメント

タイトルとURLをコピーしました